ロイヤルパークホテルが、名月をテーマにしたアフタヌーンティーを9月限定で始める。
会場はB1Fの中国料理「桂花苑」。洋菓子ではなく中国料理の技法で秋の情景を組み立てた、この施設では初登場の企画である。
月夜でうさぎが餅をつく情景を表した、桂花苑の前菜盛合せ
始まりは、月夜でうさぎが餅をつく情景を3品で表現した前菜盛合せ。日本人が月に見てきた物語を、中国料理の前菜という形式に置き換えている。
続く月見バーガーやウサギの求肥饅頭、ミルク味のお月見団子も、月見の意匠を素直に汲んだ品だ。
見立てを楽しむ趣向が全体を貫いており、一皿ごとに何に見立てたのかを探す時間が生まれる。
上海蟹の味噌を使ったショーロンポーと、秋の味覚を映した点心
点心には、上海蟹の味噌を贅沢に使ったショーロンポーが並ぶ。秋が旬の上海蟹を使う点で、季節の企画としての筋が通っている。
毬栗に見立てた海老団子、カボチャの形に成型した蒸し餃子と、秋の実りをかたどった品が続く。尾付き海老のフリッター、帆立貝とポルチーニ茸入り焼売も加わる。
甘味にはイチジク入り杏仁豆腐、カボチャの生月餅、マロンクリームのロールケーキ、マロンのティラミス、スイートポテト入り揚げ胡麻団子が用意される。
中国茶7種類のフリードリンク付き、水天宮前のロイヤルパークホテル
中国茶7種類にコーヒー、紅茶を加えたフリードリンクが付く。中国料理の点心と中国茶を合わせられるのは、洋菓子中心のアフタヌーンティーにはない組み立てだ。
ランチタイムは1日16名、ディナータイムは1日10名の限定で、2日前の17時までに予約が必要になる。夜の時間帯も選べるため、仕事帰りに月見の席を設けることもできる。
ロイヤルパークホテルは東京メトロ半蔵門線の水天宮前駅に直結し、日本橋・人形町の落ち着いた一帯に位置する。
桂花苑で味わう、洋菓子とは異なる月見の一席
アフタヌーンティーといえばスコーンと洋菓子という型があるが、この企画はその外側にある。
点心と中国茶で組み立てられた席は、同じ「秋のアフタヌーンティー」という言葉で括られていても、口に運ぶものの質感がまるで違う。餡や求肥の甘さ、蒸したての皮の柔らかさが主役になる。
ロイヤルパークホテルでは、この形の月見アフタヌーンティーは初登場となる。見立てを追う楽しさと、中国料理としての満足感を同時に得られる構成である。
アフタヌーンティーといえば洋菓子とスコーンという型から外れ、中国料理の技法で月見を組み立てた点が新鮮である。上海蟹という秋の食材を軸に据えているため、季節企画としての説得力もある。中国茶7種類のフリードリンクが付くのも、点心との相性を考えると価値が高い。ランチ16名・ディナー10名と枠が小さいので、9月に入る前に押さえておきたい。